知っておくべき!建設業許可の種類と取得条件

建設業界に携わる方なら誰もが避けて通れないのが「建設業許可」です。しかし、その種類や取得条件について正確に理解している方は少ないかもしれません。
種類が多く、条件も複雑で、どれを選べばいいのか悩むことが多いでしょう。この不安や混乱を解消するために、この記事では建設業許可の種類と取得条件について詳しく解説します。
これを読めば、必要な許可をスムーズに取得し、安心して事業を進めることができるようになります。
1. 建設業許可の基礎知識:はじめに知っておきたいこと
建設業許可は、建設業を行う上で欠かせない重要な要素です。建設業許可を取得することで、法的に適正に事業を運営できることが保証され、信頼性が高まります。
建設工事の完成を請け負うことを営業するには、その工事が公共工事であるか民間工事であるかを問わず、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。
①建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
・「木造」建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの
・「住宅」住宅、共同住宅及び店舗との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの
②建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万未満の工事
※上記金額には取引に係る消費税及び地方消費税の額を含みます。
建設業の許可 | 国土交通省
2. 建設業許可の種類:知っておくべき29種
| 一式工事 | |
| 土木一式工事 | 建築一式工事 |
|---|---|
| 専門工事 | ||
| 大工工事 | 左官工事 | とび・土工・コンクリート工事 |
| 石工事 | 屋根工事 | 電気工事 |
| 菅工事 | タイル・れんが・ブロック工事 | 鋼構造物工事 |
| 鉄筋工事 | 舗装工事 | しゅんせつ工事 |
| 板金工事 | ガラス工事 | 塗装工事 |
| 防水工事 | 内装仕上工事 | 機械器具設置工事 |
| 熱絶縁工事 | 電気通信工事 | 造園工事 |
| さく井工事 | 建具工事 | 水道施設工事 |
| 消防施設工事 | 清掃施設工事 | 解体工事 |
建設業許可の29種類の紹介
建設業許可には、29種類の業種があり、それぞれ異なる特徴と要件があります。各業種ごとに必要な技術や経験が異なるため、それぞれの業種に応じた許可を取得することが求められます。
これにより、各種工事が安全かつ効率的に行われることが保証されます。例えば、土木工事、建築工事、大工工事、電気工事、管工事などがあります。
それぞれの業種には、専門的な技術や知識が必要とされ、それに応じた許可が求められます。
一式工事と専門工事の違い
建設業許可の29種類には、大きく分けて一式工事と専門工事の2種類があります。一式工事とは、複数の専門工事をまとめて行う工事を指し、土木一式工事や建築一式工事がこれに該当します。
一方、専門工事とは、特定の分野に特化した工事を指し、大工工事や電気工事、管工事などがこれに該当します。これらの種類と特徴を理解することで、適切な許可を取得し、スムーズに事業を進めることができます。
3. 建設業許可を受けるための要件


経営業務の管理責任者の設置
建設業許可を受けるためには、経営業務の管理責任者を設置する必要があります。この責任者は、事業の運営を適正に管理するために必要な存在です。経営業務の管理責任者には、一定の実務経験や資格が求められます。
例えば、過去に同様の事業を運営していた経験や、建設業に関連する資格を持っていることが必要です。
専任技術者の配置
次に、専任技術者を配置する必要があります。専任技術者は、現場での技術的な指導や管理を行うために必要です。技術者の資格や経験が求められます。例えば、一級建築士や一級施工管理技士などの資格が必要です。
専任技術者が現場に常駐し、適切な技術指導を行うことで、工事の品質や安全性が確保されます。
財産的基礎と欠格要件の確認
さらに、財産的基礎と欠格要件の確認が必要です。事業を安定的に運営できる財産的基盤があることや、法律に違反していないことを証明します。財産的基礎とは、事業を継続的に運営するために必要な資金や資産のことを指します。
また、欠格要件とは、過去に法令違反を犯したことがないことを証明するものです。これらの要件を満たすことで、建設業許可を受ける準備が整います。
4. 建設業許可取得の3ステップ:成功への道
建設業許可を取得するためには、まず必要な要件を確認する必要があります。具体的には、経営業務の管理責任者や専任技術者の配置が求められます。
経営業務の管理責任者は、事業の運営を適正に管理するために必要な存在で、一定の実務経験が求められます。専任技術者は、現場での技術的な指導や管理を行うために必要な存在で、専門的な資格や経験が必要です。
[経営業務管理責任者]
建設業の経営に関する一定の経験を有する者が、一名以上常勤役員等であること。
[専任技術者]営業所ごとに許可を受けようとする建設業に関して、一定の資格または経験を有した者を設置することが必要です。
経営業務の管理責任者について | 国土交通省
次に、申請書類を準備し提出します。必要な書類を揃え、適切な手数料を納入します。具体的には、会社の登記簿謄本や技術者の資格証明書、過去の実績を示す書類などが必要です。
また、申請書類には、事業計画や財務状況を示す資料も含まれます。これらの書類を正確に揃え、所定の手数料を支払うことで、申請手続きが進行します。
最後に、許可取得後の届出や義務も果たす必要があります。定期的な報告や更新手続きを行い、許可の維持管理を行います。例えば、事業内容や経営状況の変更があった場合には、速やかに届出を行う必要があります。
また、許可の有効期限が切れる前に、更新手続きを行うことが重要です。これらの義務を怠ると、許可が取り消される可能性があるため、注意が必要です。
5. 建設業許可申請の手続き:重要なポイント


申請先と申請区分の確認
建設業許可申請には、申請先と申請区分の確認が必要です。どの行政庁に申請するかを決定します。建設業許可には、大臣許可と知事許可の2種類があります。
許可の区分 | 国土交通省
二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合
*本店の所在地を所管する地方整備局長等が許可を行います。国土交通大臣 一つの都道府県の区域内のみに営業所を設けて営業しようとする場合
*営業所の所在地を管轄する都道府県知事が許可を行います。都道府県知事
大臣許可は、全国で営業を行う場合に必要で、手続きが煩雑で時間がかかります。一方、知事許可は、特定の地域で営業を行う場合に必要で、手続きが比較的簡単です。
必要書類と手数料の納入
次に、必要書類を準備し、所定の手数料を支払います。申請に必要な書類を正確に揃え、手続きに必要な費用を準備します。例えば、申請書、事業計画書、財務諸表、技術者の資格証明書などが必要です。
手数料は、申請する許可の種類や規模によって異なりますが、数万円から数十万円程度が一般的です。
6. 公共工事入札と経営事項審査:成功のための3つの方法
経営事項審査の受け方
公共工事に参加するためには、経営事項審査を受ける必要があります。経営事項審査は、企業の経営状況や技術力を評価するもので、審査結果によって入札参加資格が決まります。
審査では、経営状況や技術者の配置状況、過去の工事実績などが評価されます。審査結果が良好であれば、公共工事の入札に有利となります。
公共工事の入札参加資格
次に、公共工事の入札参加資格を取得する必要があります。一定の基準を満たすことが求められます。
例えば、経営事項審査で一定の評価を受けることや、適切な技術者を配置していることが条件となります。入札参加資格を取得することで、公共工事の受注が可能となります。
入札での注意点
最後に、入札での注意点として、競争力を高めるための戦略や価格設定の重要性が挙げられます。公共工事の入札では、多くの企業が競争します。
そのため、価格設定や提案内容を工夫し、他社との差別化を図ることが重要です。また、入札に参加する際には、事前に競争相手や市場状況を調査し、最適な戦略を立てることが求められます。
これらの方法を理解し、実践することで、公共工事の入札に成功しやすくなります。
7. 建設業許可の有効期限と更新:3つの注意点


有効期限の確認方法
建設業許可には5年間の有効期限があり、期限が切れる前に更新手続きを行う必要があります。まず、有効期限の確認方法では、許可証に記載された期限をチェックします。
許可証には、有効期限が明示されており、期限内に更新手続きを行わないと許可が失効する可能性があります。
更新手続きのポイント
最後に、更新手続きのポイントとして、許可の有効期限を確認し、期限内に更新手続きを行います。更新手続きを怠ると、許可が失効する可能性があるため注意が必要です。
更新には、再度必要書類を揃え、所定の手数料を支払う必要があります。また、事業内容や経営状況の変更があった場合には、更新時にそれらを反映させることが重要です。
これらのポイントを押さえることで、建設業許可の申請手続きを円滑に進めることができます
更新時の注意点
最後に、更新時の注意点として、期限切れによる罰則や追加の手数料が発生することがあるため、早めの準備が重要です。更新手続きを怠ると、許可が失効し、再取得に時間と費用がかかることがあります。
また、更新時には、事業内容や経営状況の変更があった場合には、それらを反映させることが重要です。これらの注意点を押さえることで、建設業許可を適切に維持し続けることができます。
8. 建設業許可の種類別メリットとデメリット
一般建設業許可の特徴
建設業許可には、一般建設業許可、特定建設業許可、大臣許可と知事許可があります。それぞれにメリットとデメリットがあります。一般建設業許可は、比較的小規模な工事に適しており、取得しやすい点がメリットです。
一般建設業許可を取得することで、小規模な工事や特定の地域での工事を行うことが可能になります。
特定建設業許可の特徴
[特定建設業]
許可の区分 | 国土交通省
発注者から直接請け負う工事1件につき、4,500万円(建築工事業の場合は7,000万円)以上となる下請け意訳を締結する場合。
※下請契約の締結に関わる金額について、令和5年1月1日より、建築工事業の場合は、6,000万円だった要件が7,000万円に、それ以外の場合は、4,000万円だった要件が4,500万円に引き上げられました。
一方、特定建設業許可は、大規模な工事にも対応できる反面、取得要件が厳しいです。特定建設業許可を取得するためには、経営業務の管理責任者や専任技術者の資格や経験が求められます。
特定建設業許可を持つことで、大規模なプロジェクトや公共工事に参加することが可能となります。
大臣許可と知事許可の違い
許可の区分 | 国土交通省
二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合
*本店の所在地を所管する地方整備局長等が許可を行います。国土交通大臣 一つの都道府県の区域内のみに営業所を設けて営業しようとする場合
*営業所の所在地を管轄する都道府県知事が許可を行います。都道府県知事
また、大臣許可は全国での営業が可能ですが、手続きが煩雑で時間がかかります。大臣許可を取得することで、全国どこでも営業を行うことができ、広範な地域での工事を受注することが可能となります。
一方、知事許可は地域に限定されますが、手続きが比較的簡単です。知事許可を取得することで、特定の地域での営業が可能となり、地域密着型の事業展開ができます。
これらの特徴を理解し、自分の事業に合った許可を選ぶことが重要です。
9. まとめ:建設業許可取得の重要性とその影響
建設業許可を取得することは、事業の成功と発展に不可欠です。許可を取得することで、法的に安心して事業を運営でき、信頼性が向上します。また、公共工事や大規模プロジェクトへの参加が可能となり、事業の成長を促進します。
建設業許可を取得するためには、各種要件を満たし、適切な手続きを行う必要があります。この記事で紹介した内容を参考にして、建設業許可の取得を目指し、事業の成功を手に入れましょう。
今日も1日ご安全に!






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